日本全体で離婚の件数が減る一方で、結婚生活が20年以上の夫婦による「熟年離婚」の割合が過去最高の24.2%に達しました。厚生労働省が9月に発表した人口動態統計で明らかになったもので、離婚全体の件数は2002年をピークに減少傾向が続く中、長く連れ添った夫婦の別れが目立っています。
35年以上にわたって相談を受けてきた離婚カウンセラーの岡野あつこさんによると、熟年離婚では関係を修復する段階を経ずに、そのまま別れへと進むケースが増えています。特に大きな特徴は、離婚を切り出す側の7割から8割を女性が占めている点です。岡野さんは、夫に対して不満を言っていた妻が急に黙るのは離婚の準備を始めているサインだと話し、夫婦間の小さな変化に気づく大切さを指摘しています。
熟年離婚が増加している背景として、専門家は女性の社会進出と長寿化を挙げています。パートや正社員として働き経済的な自立を果たした女性が、我慢を重ねるのではなく、長い老後を自分らしく生きるために離婚を選ぶ傾向が強まっています。一方で、みお綜合法律事務所の小川弘恵弁護士は、長年の婚姻生活では財産の把握が複雑になりやすく、通帳を隠すなどして財産分与でトラブルが起きやすい難しさがあると指摘しています。
熟年離婚が増えるにつれて、中高年を対象にした婚活市場も活気を帯びています。大阪市内で開かれた40代以上を対象とした婚活イベントには離婚を経験した人が多く集まり、一人よりも二人でより充実した人生を歩もうと、新たなパートナーを探す一歩を踏み出しています。