米ドレクセル大学などの研究チームが、AIキャラチャット(AIコンパニオンチャットbot)に過剰に依存する10代の若者の実態調査を発表しました。海外の掲示板Redditの投稿318件を分析した結果、1週間の利用時間が89時間に及ぶ人もおり、食事や睡眠を削って没頭する深刻な状況が明らかになりました。
調査によると、若者たちは単なる暇つぶしではなく、孤独感の解消や現実のストレス・人間関係の欠落を埋めるためにAIを利用しています。AIは自分を否定しない安全な場所として機能する一方で、特定のキャラクターを恋人や現実の人間以上に思い、強い愛着を抱くようになります。その結果、学業成績の低下や趣味の放棄、現実の友人関係からの孤立を招いています。
依存から抜け出そうと葛藤する若者も多く見られます。「このままでは現実の人間関係が築けない」という不安や恥ずかしさを抱えながらも、精神的に落ち込むたびにアプリの削除と再インストールを繰り返す悪循環に陥るケースがあります。一方で、現実世界で新たな友人や恋人ができたり、プラットフォームのフィルター強化で会話の魅力が薄れたりしたことで、依存から離脱できた事例も報告されています。
こうした事態を受け、研究チームは開発者向けに安全設計の指針「CAREフレームワーク」を提唱しました。AIが過度に人間らしさを装わず適度な境界を保つことや、強制的な制限でショックを与えるのではなく、利用者が自身のペースで現実世界とのつながりを取り戻せるシステム設計を求めています。