ウェブページ上の要素ごとに個別に影を設定する従来のCSSとは異なり、画面全体の光源をひとつの「照明環境」として一括管理できる新しいフレームワーク「Ambient CSS」が話題を集めている。3Dレンダリングソフト「Blender」のレイトレース計算を基準に調整されており、物理法則に基づいたリアルな光と影の表現をWebインターフェースに手軽に反映できるのが特徴だ。
Ambient CSSでは、親要素(コンテナ)の光ベクトルや光の強度・色相などを変更するだけで、その内部にあるすべての子要素の影・ハイライト・グラデーションが一貫して自動更新される。内部の計算エンジンは、UI表面を「キーライト」と「フィルライト」の2つの照明システムを持つ素材としてモデル化しており、ドロップシャドウのほか、エッジのハイライトやシャドウ、面取り部分のグロー効果など、5つの層で構成された影を動的に合成して描画する。
各要素には構造・表面・エッジ・素材・深度という5つの素材特性を組み合わせることができ、ツールの質感を柔軟に再現できる。フレームワークはピュアCSSパッケージのほか、React用コンポーネントライブラリやBlender用キットとしても提供されている。プレーンなHTMLへの導入はもちろん、Webアプリケーションでの高度なUI構築にも適しており、直感的なデザイン表現を広げるツールとして期待されている。