人工知能の開発が急速に進むなか、米マイクロソフトのAI部門は、人間による制御と安全性の確保を最優先とする行動規範「AI Code of Conduct」の草案を公開しました。超知能の開発競争が過熱し、AIが制御不能に陥るリスクへの懸念が高まるなか、歯止めをかける狙いがあります。
規範案では「人はAIより重要である」という明確な前提を掲げ、AIは人ではなく道具にすぎず「AIの福祉」という考え方は誤りだと規定しています。具体的には、人間によるシステムの停止や修正、電源オフにAIが決して抵抗してはならないことや、与えられた権限を超えて自発的に目標を設定することを固く禁じています。また、人間による統制を回避し得る「万能型の超知能」を追求する開発競争には加わらない姿勢を明かにしました。
さらに「絶対的制約」として、兵器への応用や大規模な被害をもたらす行為、攻撃的なサイバー作戦、大規模な有害マニピュレーション(操作)、子どもの安全を脅かす行為などを全面的に禁止しています。同社は本規範をモデルの「トレーニングマニュアル」と位置づけており、今後6週間にわたって意見を募集したうえで年内に改訂版をまとめ、2027年以降のモデル開発や評価の指針として運用する方針です。