日本で2026年の新米が出回り始めるなか、去年収穫された「古米」よりも今年の「新米」のほうがお店で安く売られるという珍しい現象が起きています。本来は新米のほうが高く売られますが、コメの在庫が多いため、価格の逆転が生じています。
背景には、2025年産のコメの在庫が多く残っていることがあります。新潟県長岡市の「野上米穀」では、2024年のコメ不足を受けて2025年産のコメを通常より多く確保しました。しかし、値上がりや備蓄米の放出によって期待ほど売れず、大量の在庫が残りました。農林水産省の調査によると、2026年7月末の民間在庫量は162万トンとなり、この時期としては過去最多を記録しました。
コメ余りの状況のなかで2026年の新米は価格が下落傾向にあり、高い値段で買った2025年産の古米のほうが高くなっています。野上米穀では、今後販売する新米の価格をすべての品種で5キロあたり500円ほど安く設定する予定です。「こしいぶき」という品種は、古米が3500円であるのに対し、新米は3000円になります。
お店側は損をしてでも古米の在庫を減らし、新米の販売に力を入れたいと考えています。野上米穀の野上茂会長は「お客さんの笑顔を見られるような新米を販売したい」と話していますが、コメの多い在庫に悩む状況が続いています。