1941年7月10日に送られ、長年未解読のままであった82文字のエニグマ暗号「MVUEH」を、最新のAI「GPT-6 Astra」が解読することに成功しました。人間が行えば数週間から数カ月かかるとされる作業を、AIはわずか2日間で達成しました。
調査を担当したカーター・レファー氏からの依頼を受けたGPT-6 Astraは、過去に解読された同日の暗号「SIPVX」に注目しました。SIPVXの平文に「ROSENOW ROSENOW」という地名が含まれていたことから、MVUEHにも同じ文字列が存在すると予想し、これを解読の手がかり(クリブ)として利用しました。さらに、AIはPythonやC++を使ってエニグマの動作を再現するプログラムや、鍵を探索するソフトウェアを自分で作成し、約42億9000万通りの探索を行いました。
その結果、ローターの順序が「2・5・3」であることやプラグボードの接続が特定され、「行軍経路を知らせてほしい。ローゼノウにいる。至急無線で返信してほしい」という82文字の文章が解読されました。この暗号は、文字の転記ミスが存在したうえ、72文字目でローターが繰り上がるなど、複数の要因が重なったことで長年解読が困難とされていました。
ワイエルード氏は、人間が解読を試みれば膨大な時間がかかる作業を、AIが短期間で達成したと評価しています。現在もGPT-6 Astraの作業ログの分析が進められており、AIを活用した歴史的資料の解析における新しい可能性を示す成果として注目されています。