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月面都市の維持は水不足で困難と研究者が試算

#宇宙探査#月面都市#水資源
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人類じんるいが月つきに移住いじゅうし、巨大きょだいな都市としを築きずくという夢ゆめに、厳きびしい現実げんじつが突つきつけられた。太陽光たいようこう発電はつでんシステムを使つかえば100万人まんにん規模きぼの電力でんりょくを支ささえられる一方いっぽうで、深刻しんこくな水不足みずぶそくによって大都市だいとしの維持いじは長期的ちょうきてきに不可能ふかのうだとする試算しさんが明あきらかになった。

〜一方で= ある事柄について、2つの異なる側面を対比して述べる表現。「〜だが、その反面」という意味。

スミソニアン天体てんたい物理ぶつり観測所かんそくじょのマーティン・エルヴィス氏しらによると、常つねに太陽たいようの光ひかりが当あたる地点ちてんに太陽光たいようこう発電はつでんシステムを設置せっちすれば、100万人まんにん程度ていどの人口じんこうの生活せいかつを支ささえられるという。ところが、水みずの利用りようはさらに効率こうりつが悪わるい。国際こくさい宇宙うちゅうステーションで達成たっせいされている98%という水みずのリサイクル効率こうりつを基もとに計算けいさんしても、100万人まんにん規模きぼの都市としを維持いじした場合ばあい、100年ねんあまりで水みずをすべて使つかい果はたしてしまうという。

〜を基に= あるものを判断や計算、創作などの基準や材料として用いることを表す。「〜を基準・材料にして」という意味。

また、月つきにあるとされる「10億おくトン」の水みずという数値すうちも理想りそう的てきな値あたいにすぎず、実際じっさいに利用りようできるのはその30分ぶんの1程度ていどにとどまるとの見方みかたもある。エルヴィス氏しらは、1000人にんから1万人まんにん規模きぼの都市としなら数すう世紀せいき以上いじょうにわたって維持いじできるものの、それ以上いじょうの都市としは数すう十年じゅうねんしか持もたないと指摘してきする。水みずが10億おくトンあると仮定かていしても、人口じんこう10万人まんにんの都市としですら1000年ねんで水みずを使つかいきってしまう計算けいさんになり、こうした水みずの量りょうが月面げつめんの人口じんこうを制約せいやくする「枷かせ」になると述のべている。

〜にすぎない= それ以上のものではなく、ただそれだけであると限定して述べる表現。「ただ〜であるだけだ」という意味。

この問題もんだいの解決かいけつ策さくとして、エルヴィス氏しらは水みずのリサイクル効率こうりつをさらに高たかめることや、「垂直すいちょく農法のうほう」などの新あたらしい技術ぎじゅつによって水みずの使用しよう量りょうを削減さくげんすることを挙あげている。さらに、小惑星しょうわくせいから水みずを持もち運はこぶことや、単純たんじゅんにより多おおくの水みずを見みつけることも考かんがえられる。既存きそんの探査たんさ技術ぎじゅつでは地表ちひょうから数すうメートルまでしか調査ちょうさできないため、技術ぎじゅつが進すすめばもっと多おおくの水みずを見みつけられる可能性かのうせいもあるという。

〜を挙げる= 具体例や理由、解決策などを提示するときに用いる表現。「(例や対策として)提示する」という意味。

学習ノート

表現パターン

パターン意味
〜一方である事柄について、2つの異なる側面を対比して述べる表現。「〜だが、その反面」という意味。
〜を基にあるものを判断や計算、創作などの基準や材料として用いることを表す。「〜を基準・材料にして」という意味。
〜にすぎないそれ以上のものではなく、ただそれだけであると限定して述べる表現。「ただ〜であるだけだ」という意味。
〜を挙げる具体例や理由、解決策などを提示するときに用いる表現。「(例や対策として)提示する」という意味。

語彙

語読みレベル意味
維持いじN3ある状態・水準・機能などを変えずに保ち続けること。いじするために、必要な手入れや管理を行うこともいう。
深刻しんこくN3事態や問題が重大で、容易には解決できないさま。事の重大さや影響の大きさを強く意識させる状態。;悩みや苦痛などが非常に大きく、気軽に扱えないさま。また、そのような気持ちや表情を示すさま。
制約せいやくN1行動や判断の自由を限ること。また、そのように設けられた決まりや条件。;物事の成立・実行・選択などを一定の範囲に限定する条件。特に、技術・数学などで、満たさなければならない条件。
削減さくげんN1数量・費用・規模などをけずって少なくすること。また、その結果として少なくなった分。
試算しさん確定した結果を得る前に、条件や数値を仮に置いておこなう計算。また、その計算によって得られたおおよその見積もり。しさんする。

言語メモ

  • •「枷(かせ)」は元々手かせ・足かせなどの拘束具を指しますが、比喩的に行動や発展を縛る重い制約・障害を表す言葉として、論説文などで好んで用いられます。
  • •「削減」は「使用量削減」や「経費削減」のように、計画的・数値的に減らす文脈で多用される硬い語彙です。日常会話の「減らす」に比べて公的なニュアンスを持ちます。
  • •「100万人規模」のように数詞の後につく「〜規模」は、その数量を目安とする大まかな範囲やスケールを示す接尾語で、ニュースや調査報告の定番表現です。

練習

読んだ内容を確認しましょう。

  1. 太陽光発電システムを使えば100万人規模の電力を支えられる一方で、深刻な水不足によって大都市の は長期的に不可能だとする試算が明らかになった。

  2. 国際宇宙ステーションの高いリサイクル効率を基に計算した場合、100万人規模の都市の水はどうなるとされていますか。

Source: Gigazine